今熊山 505m 2023年4月8日(土)
山行の日を明後日に実施するかどうか決めるのはいつも大変だ。前線が太平洋上に抜け土曜日は天気が回復する見通しになった。過去2回ほど雨で中止したこともあり、今回決断した。春の嵐のような雨と風が前日の夜まで続き気をもんだが、当日を迎えると雨は上がり、曇り。天気予報は午後遅くになってから崩れると有難い予報。どうにかもちそうなのでひと安心する。
皆さん集まってくれるか少し心配したが、集合時間の7時30分には7人全員が揃う。桜の時期が終わり電車は空いていて全員座れる。3月のダイヤ改正で武蔵五日市行きのホリデー快速あきがわ号が廃止になったことで、拝島で乗り継ぐ。武蔵五日市駅に降りると、意外や意外、たくさんのハイカーで数馬行きのバス乗り場は長い列が出来ていた。
列車ダイヤ“改悪”の前は乗り換え時間7分しかなかった。一時間に一本しかない小峰公園を通るバスには間に合わないので秋川街道を歩く。緩やかに登る道の途中、庭先の花を眺めたりして25分ほどで小峰公園ビジターセンターに到着。ここで身支度と名残りの桜の下でストレッチをしていざ出発する。
歩き始めて直ぐに無人の野菜販売所を見つけた。アブラナ科で菜の花みたいで「おひたし」で美味しい『のらぼう』、細ネギみたいでネギと玉ねぎの交雑種で「ぬた」にすると美味しい『わけぎ』を皆さん購入する。広場や田んぼを通り過ぎ、桜尾根の良く整備された登山道を歩く。
先週あたりまでは賑やかだったと思われる葉桜の下のんびりと歩く。花はあまりないが見つけたうすいピンク色の可愛い花の名前がわからない。スマホと首っ引きで調べてやっと一輪草だとわかる。公園の最高地点を過ぎると所々に岩がでてきて、杉林もある山道だが花粉も終わり快調に飛ばす。やがて今熊山との分岐に着く。ここから500mで金剛の滝へ行くことができる。
以前行ったことある今熊山の途中の尾根道から滝へ下る道は古く崩れている処もあり危険なため予定していなかったが、この道は良く整備されていて危ない箇所には梯子もかけてある。時間も十分にありピストンすることにする。15分ほど下った所は伏流になった涸れ沢で少し進むと正面に高さが5メートルの雌滝が現れる。
滝の横の岸壁をくり抜いた洞窟がある。江戸時代に修験者が手掘りしたそうだ。覗くと少しゾッとする。やっと人が通れるほどで中は暗く鎖をつかまって潜る。すると何と切り立った崖に挟まれた15メートルの見事な雄滝が現れた。営林署の人と思われる2人の男性が立ち話をしていたので声を掛けると滝の中ほどの岩肌で滝壺を見下ろしていた不動明王の像が落下してしまったとのこと。足元を見ると像が転がっていた。修復の浄財をお願いしているんだと冗談まじりにいうので少し協力する。
滝の見学で40分を要し、今熊山へ向かう。大きな変電所の施設を過ぎる。緩い登りの道を30分ほど行くと、ベンチには「ここで休憩しましょう。昔はこの表参道にはカーブが12あり、12曲がりと称していました。いよいよこれからが登りです。」と書かれた看板がある。ちょうどお昼時なので昼食の大休止とする。
ここからは12カーブの急な岩の所や滑り易い道で慎重に登る。たどり着いた山頂は奥の院のある木々に囲まれた広いところで誰もいない。ベンチで暫し午後のコーヒーを楽しむ。下りは表参道の石段の残る道となる。30分でピンク色のミツバツツジに囲まれた麓の拝殿に到着する。
バス停までの里の道は黄色の菜の花、ピンク色のミツバツツジ、赤い桃の花で彩られている。振り返ると萌黄色の新緑の山。飽かず、眺めつつ春を満喫する。バス停に着くころ、本格的に雨が降り始めたので、傘を出す。最後に雨に降られたものの、道中はポツポツ程度で、まあまあ天気に恵まれた良い山行でした。10分ほどバスに揺られ、武蔵五日市駅発15時2分の電車に乗ることが出来、立川駅で解散した。(K)
<参加者のひと言>
★今回の山行は登り初めから下るまで新緑と花々に囲まれ、小鳥のさえずりを聴きながらの楽しい山歩きでした。下山した後も民家の庭の花々や新緑の山並を見ながらの里山散策は素晴らしいですものがあります。
(S)
★新緑とツツジや山桜などのコントラストが鮮やかだった。予定になかった金剛の滝は見ごたえがあった。特に最後のアクセスが面白かった。今熊山の山頂付近の急登はかなりきつく、『68番』が脳裏をかすめた。トホホ…。
(白毛門)
★お天気も味方してくれて、武蔵五日市駅から張りきって出発!
新緑はもちろんヤマザクラの白、ミツバツツジのピンク、紅梅の赤色とまだまだお花見気分を味わえました。可愛い小花たちにも出会えました。
加藤リーダーが滝まで予定に加えて下さりマイナスイオンの補充もできました。
今熊神社のお社の立派さに感激しつつ、ステキな記念写真が撮れたと思います。
皆さんのお陰さまさまで、いい一日を過ごせて気分上々‼
今年度はたくさんの山行に参加できるといいなぁ、と思っています。
(とむちゃん)
★「金剛の滝」、「十二曲り」が印象的でなかなか手強い今熊山でした。
スタートの「小峰公園」の里山散策気分から甘くみてしまったが、説明会での「金剛の滝」が気になり決行。
水無川の川床の先の深く切れ落ちた渓谷に落差数メートル、幅1メートルを越える程度の流れを発見。『これかぁー』と落胆含みの声が洩れてしまったが、深山幽谷の先の暗がりの中に人ひとり這い上がれそうな穴があり、這い出た先に落差10数メートル程もあろうかと思われる「金剛の滝」と正式ご対面。
なんと、つい最近まで滝の中程に鎮座していた「不動明王」様が岩に台座を残し、あろうことか自身の半身を滝壺に浮かべて渋い表情で揺らいでいた。
観光資源として丁重に扱っているようで救出作業をしていた信徒の庭師さんの滝の情報入手等の聞き取りがあり、シャッターを押していただき、この場を退出した。
「十二曲り」前のベンチで昼食後、今熊山山頂、今熊神社奥宮を目指して歩を進めるもあまりの急傾斜とお腹の重さにピッチが上がらない。途中で、滝の庭師さん達とバッタリ遭遇。なんと、すでに滝から奥宮にお参りして降りてきたとのことだった。十曲り辺りでやっと頂上を感じさせる空が見えた。なるほど「十二曲り」の看板に偽り無し、坂下のベンチの設えもありがたい。久しぶりに歩き応えあるコースに出逢えた。
山頂での休憩後、今熊神社を目指し降りて行くと、山の斜面にツツジの群落を先導者にあらゆるサクラに包まれた今熊神社が現れて里山の花の絶頂期を演出して見送ってくれた。
ヒノキ花粉と空模様に惑わされての出発となったが、このところの暖か陽気があらゆる花の開花を一気に促しており、暗い空と対照的に彩り豊かな里山を散歩気分でゆったり楽しんだ。
(ヤマジジイ)
★新緑の息吹を感じながら、心地よい汗は久しぶりでした。
ここはどこ?
白石村かしら、軽井沢、いえ上高地と思える魅力的な山行でした。
金剛の滝は岩のトンネルを通って見応えがありました。
リーダーの孝さん皆様、ありがとうございました。
(M子)
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コース記録
新宿(ホリデー快速おくたま7:44-8:23拝島8:32―8:50武蔵五日市~出発9:05―9:30小峰公園9:40―10:10公園最高点―10:45分岐―11:00金剛の滝―11:25分岐―11:50ベンチ(昼食)12:15―12:45今熊山山頂13:15―13:45今熊神社―14:20バス停~14:40バス乗車―14:050武蔵五日市駅