634mの今昔物語。クサリ場を越え、稚児落としの絶壁に息をのむ
岩殿山 634m 2016年1月10日 (日)
6・3・4といえばすぐピンとくる。
そう、スカイツリーである。今回の岩殿山も同じ高さ、634mだ。
築城1530年、戦国時代には屈指の堅固さを持っていた岩殿城である。その城跡への山行だ。時を越え、同標高から下界を見下ろす感覚は、500年弱前にタイムスリップ出来なくとも、何かを感じ取れるだろうか?
現在の岩殿山は、春には桜の名所となっている。
今回のメンバーは9名。山行予定の前回は、大雪の為中止となった。リベンジ山行である。年末からの天気の安定が続いており、今日も期待出来そうだ。風も無く穏やかだ。
新宿駅集合。ホリデー快速富士山1号は、通常の乗車位置とは異なる。集合の3号車は、通常の7号車付近だ。
朝いちから参加者に一斉メールを送り、3号車と7号車を行ったり来たりで、どうにか全員と連絡が取れた。
車内では、座席を向かい合わせて、朝から賑やかな会話が弾む。車窓からは眩しい程の光が差すが、期待も膨らむのだ。
大月駅に着き、改札口を出てトイレとストレッチを済ませる。隣りの団体さんはかなり入念に体操している。
快晴、風もない。
こちらはいざ出発。路線脇をショートカットして近道したつもりが行き止まりとなり戻る。やはりガイドブックに従うべきか。
15分ほどで登山口に到着。厳つい岩山がそそり立つ。ここに来ると、初めてスカイツリーの真下から見上げた感覚を思い出す。首が痛いほどだ。
なぜか、登山客が予想以上に多い。
ここからは、急階段の連続だ。途中、衣類調整も兼ねて鳥居の前で休憩、記念写真。今日はカメラマンが不在なので、スマホでパチリ。出来映えは期待出来ない。
富士山も大きく見える。裾野から頂上まで、クッキリ、スッキリ、バッチリだ。
途中の丸山公園で休憩。ここにはビデオカメラが作動していて、携帯電話からアクセスすると、自分の携帯電話やスマホにこの場所が映しだされる。しばし画像を各自で観て遊ぶ事となった。
稚児落としの看板がある分岐から少し登ると城跡は近い。揚城戸跡、番所跡、馬屋、二の丸、三の丸、そして頂上に到着。
ここでしばしの休憩と出来映えの悪い記念写真。
2名が奥の本丸へと行っている間も、他の7名は休憩の延長。
富士山は勿論だが、中央線沿線の山々も綺麗に見える。三つ峠もすぐそこだ。
余力を残して稚児落としへと出発。分岐まで戻り右へ。その先は一般的な登山道となる。一気に下り、鉄塔に出る。この先にはクサリ場が2つ待っている。
10mはあるだろうか?ほぼ垂直に近いクサリ場だ。
巻き道もあるが、全員クサリ場に挑む。各自慎重に登る。
上からスマホで写真をとるが、なにせ出来映えが良くない。
無事一つ目のクサリ場をクリアして、次のクサリ場に向かう。すぐ先だ。
2つ目のクサリ場は順番待ちで渋滞している。
どうやら反対側から来る登山者とかちあったようだ。
待っている間、クサリ場回避を希望する方が出たので、相談の上、2班に分かれる事にする。S氏にリーダーを任せ、7名が登りきるのを見とどけてから、来た道を戻る。回避した方も賢明な選択だ。決して無理はいけないのだ。
2班に分かれてからもスマホで連絡を取り合う。
こちら、鉄塔前で昼食。あちら、稚児落とし前で昼食。こちら、分岐まで戻り。あちら、稚児落とし到着。こちら、丸山公園。あちら浅利登山口。
こちら、大月駅到着。あちら、アスファルト歩き、あと20分。
大月駅で合流し、相談してお風呂無しで帰る事にする。丁度、大月始発の東京駅行き快速がある。
O氏の缶ビールの差し入れもあり、車内での会話も弾む。
意外にきつかったとの意見もあった岩殿山。
クサリ場での緊張感、下りでの滑りやすい登山道と、正月明けの身体にはやや辛い面もあったようだが、天候に恵まれた富士山見放題、新春富士山ショー、お年玉富士山付きを堪能した山行でした。
全員無事下山し、嬉しい年の始まりとなりました。
参加された方々、お疲れ様でした。
途中からのリーダー役、ありがとうございました、Sさん感謝です。
差し入れのSさん、いつもありがとうございます。
缶ビール、ご馳走様でしたOさん。
ありがとうございます。(M.K)
【参加者からひと言、ふた言】
雲ひとつ無い、風も無いぽかぽか陽気で山頂までもあっという間。これは楽勝と思ったのにその後の垂直の鎖場にはびっくりしました!
冷たい鎖を握って体を支え下を見ることはできませんでした。
切り落としたような絶壁の稚児落としは迫力があって足がすくみました。
その後の下山道も乾いた砂利道で滑り易く気が抜けず疲れましたが、アクシデントが有ったおかげでみんながお互いに目を配り一体感がより強まったように感じました。充実した山行でした。
責任感の強い加藤さん、急きょリーダーとなって私達を引率してくれた清水さん、最後尾でみんなを励ましてくれた大槻さん、ありがとうございます。お世話になりました。(E.K)
コース記録
大月駅9;45〜10;05登山口10;15〜10;50岩殿山11:15〜(昼食)〜13:35稚児落とし13:45〜14:15浅利登山口〜15:00大月駅15:21発快速東京駅行き乗車
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