朱色のツツジと新緑の山道 五月晴れのアップダウン


皇鈴(みすず)山 679m 2019年5月11日 


集合時間が少し早いのと池袋まで電車をいくつも乗り換えるため戸惑った人もいたが、全皇鈴山員が7時の小川町行き電車に乗り込んだ。やがて車窓から見える山の緑が輝きまぶしい。

小町に着きバスに乗り換えるのだが駅から出るとバス停に見える小さなバスはすでに混んでいて、座れず立っている人までいる。我々が乗った後もどんどん乗り込んできて、昔経験した通勤ラッシュの様。しかし、運転手さんは慣れたもので「増発はありません。お詰めください」のアナウンスである。

地方の路線バス会社の台所事情が何となく垣間見える気がする。打出で降り、少し戻ったところにトイレがあり「大野さんの準備体操」で体をほぐしていざ出発。

小さな川に橋が架かっていて、澄んだ早い流れの中を小さな魚が群れて泳いでいた。道は車道を横切りながら人家の庭先や畑の中を登っていく。ヒノキと杉の森を30分ほど歩くと、小さな神社があり一休み。

やがて新緑が美しい広葉樹になり気持ちがいい。牛がいない牧場の横を通ると、大霧山などが連なる二本木峠に出る。おー。オー。ここから全山が朱色で我々13人も染まりそうだ。道の周りだけでなく、朱色が奥に奥に幾重にも連なって何と艶やか。しかし足がつるアクシデント発生。ここで「ツムラ68号」の出番です。本当に一発でよく効くのだ。緩やかなアップダウンを繰り返し皇鈴山の広い頂上に着いた。奥武蔵、秩父の山々、長瀞、寄居の町を見渡しながら、少し長い昼食を楽しむ。

下りは、緩やかな車道歩きを選ぶ。山の中腹に無粋な黒いソーラー発電パネルがたくさん並んでいる施設を過ぎると釜伏峠だ。ここから車道を2時間下って行くのだが日陰の道であることがせめてもの救いだ。日本の里の標識を左に進むと、横の野原にミツバチの巣箱が見えブンブンと羽音も聞こえ、たくさんのミツバチが上を舞っているのが見えた。

シイタケ栽培の畑の農家に寄り、焼くとおいしそうな肉厚のシイタケを買い占める。全部売れちゃったので農家の老夫婦はホクホク顔です。最後のかんぽ宿の急登は最高にきつかった。思わず途中で小休止の声。最上階の展望大浴場の肌がすべすべするアルカリ性の温泉で汗を流し、歩いてきた山々が見渡せる休憩所で、缶ビールなどそれぞれの好みの飲み物でのどを潤しながらのちょっとハードな山行の反省会となった。
T.K)


<参加者のひと言>

登りはキツイが、登ったら下るだけと聞いていたので、私は頑張りました。ところがアップダウンを数回繰り返しますが、どちらもまぁまぁきつく、この暑さもあり、結構疲労感を覚えました。つつじが絨毯を敷き詰めたように、色とりどりに咲きウットリでした。皇鈴山の頂上から下界を見るとほぼ真下に街並みが見え、羽根があったら飛んで行きたくなる光景でした。入浴後のビールが美味しかった。舗装された道を3時間下り、帰りの電車では寝てしまいました。楽しかったでツツジす。ありがとうございます!
(小西)

はたして全員乗り込めるんだろうか? ぎゅうぎゅう詰めのバスから解放されてしばらく歩くと、『新緑の山一面を朱色で埋めるヤマツツジを楽しむ。』 う〜む、なるほど。計画書の謳い文句に唸ってしまうほどの得心。圧巻のヤマツツジの群生に先ずは参った。オオデマリとか聞いた、初めて見る、それこそ手鞠ほどの白いふかふかの花木。奥武蔵・秩父にはこの時季、かほどの人出を稼ぐ“華々の魅力”に溢れている。
山頂での初夏の涼風の中の昼食、数々のお裾分けでもこの日の気温だと胡瓜がとりわけ美味しくありがたい。ごっつぁんです!山里を見渡す眺望も満喫。
リーダーの綿密なリサーチで得た、肉厚シイタケもおいしかった。小高い丘にそびえる見晴らし抜群、最上階の【かんぽの宿】のすべすべのお湯に入る頃には、朝のバスのことなどすっかり忘れてしまっていた。
(
ヤマジジイ)

二木峠から皇鈴山にかけて山ツツジが真っ赤に咲いており、その数の多さに圧倒された。下山は長い車道歩きが続きましたが、「かんぽの宿」の温泉でゆっくりでき、特に露天風呂でのさわやかな風と景色に大満足。
(白毛門)

満開のつつじ、新緑の森予想以上でした。お風呂からの景色も綺麗で温泉もよかったです。外秩父の山をもう少し歩いてみようと感じさせる山行でした。加藤さんお疲れさまでした。
(ティンカー)

こころがあらわれる山の風
 山での、昼飯には、きゅうりの浅漬があう。おにぎりとの相性がいい。一本を、大きく三ツ四ツ切りにして丸かじりが、うまい。今日は、Sさん、Kさんがお持ちして下さった。ああ、最高!
 登りつづけると、檜と杉の人工林がきれて、落葉樹の林にかわってきた。さらに上ると、ツツジの花が、薄い朱色に連なり道筋を縁取っている。そして、うすむらさきの山藤が、大きな塊で下がってくる。拡がる木々の若みどりは育ち盛り、光りに映え風を軽く送ってくる。
 心あらわれる。ということだ。
こころが、あらわれる。(その1)
 心を洗うために、新鮮な空気を見渡すかぎりひろがる大きな大きな洗濯そうにとじこめ、若葉と色とりどりの花ばなを洗剤にして、風のそよぎをつかって、[こころ]を撹拌する。こころをも一緒にゆらぎつつ、きのうまで付着した俗世のアクを洗いながしてしまうのだ。
こころが、あらわれる。(その2)
 こころが現れるには、静けさが必要なのです。日々の生業のなかで[こころ]が、理不尽さ、無理解、不当さなどに過剰にさらされ気張っているから、本来のこころは、隠れてしまっている。でも、この山の落ち着きのなかで、己のこころは、ゆっくりと、あらわれる。
下山は、気持ちかるい。里に着く、温泉に浸り汗と土ほこりを落として、今日をふりかえる。  好日、好日!

きゅうりが、あらわれ。  
こころが、あらわれて。
からだが、あらわれる。
のどは泡酒で、あらわれる。
[
カッパ]さんだけが、あらわれない 好日?!であった。

(岸)

皇鈴山はツツジの花が咲いて綺麗です、山頂からの見晴らし良かった。下山の車道は歩いても歩いても、長い坂道でした。疲れは翌々日に出ました。リーダーさんご苦労様でした。
S.A

五月の山ならではのツツジの群落と、透き通るような木々の緑。五感を全開にして、奥秩父の山に遊びました。覚悟はしていたが、延々と続く長い長い車道歩き。皇鈴山のピークを踏んだ後に、その4倍、5倍もの下り。そして、この日一番の“難所”は、かんぽの宿の日帰り湯に至る急登でした。アルカリ性の温泉につかり、3万歩の汗を流しながら、旬のツツジを満喫した一日を振り返りました。
(G)

コース記録

池袋7:00−8:06小川町(バス乗車)8:14−8:40打出8:55−10:15二本木峠―11:05皇鈴山12:00−12:40釜伏峠―13:55日本の里―14:55波久礼―15:05かんぽの宿16:20−波久礼16:45−16:49寄居17:01−17:18小川町17:31−18:47池袋

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