チラホラ紅葉始まった奇岩怪石の「瑞牆」と奥秩父の盟主「金峰」

瑞牆山2230 金峰山2599m 2017年107日−8日


 瑞牆山の瑞牆とは神社を囲む石造りの玉垣のことを言う。そのイメージ通り瑞牆山に花崗岩の岩塔が乱立し、類のない山容を見せる。金峰山は、奥秩父の盟主と呼ばれるにふさわしい標高と堂々とした五丈岩をそそり立たせた山容は貫録十分である。

一日目


 昨夜来の雨は朝のうちに上がり曇り空の新宿を7:00発の「スーパーあずさ一号」にて一行7名(Kさんは韮崎にて合流)は出発。韮崎に8:37到着。当初韮崎駅からのバスが小型で1時間20分かかる瑞牆山荘まで全員が座れるか心配したが、Hさんの機転でジャンボタクシーを前日までに予約、安く・早く・快適にバスより約40分早く瑞牆山荘に到着した。

 瑞牆山荘前の登山口にて各自準備運動後まずは拠点となる富士見平小屋を目指し出発。カラマツやミズナラ・ブナなどの快適な樹林帯の山道を約55分歩き、富士見平小屋に到着。山小屋に着替えなどの余分な荷物を預かってもらい一日目の目的地瑞牆山へ登山開始。

 まずは、なだらかな上り下りを経て山頂近くの巨岩を望みながら急な下りが始まり約30分後藻太郎岩のすぐ下の沢に到着。ここで昼食をとる。少し紅葉も見える気持ちの良い場所でいつも以上におにぎりも美味しい。20分後出発。すぐに丸い巨岩が真っ二つに割れた桃太郎岩を左に見ながら急登が始まる。

 大岩の間の急登に鎖場も何か所か有り、又雨上がりで岩がまだ滑り易くピッチが上がらない。悪戦苦闘しながら予定より30分遅れで頂上到着=写真上=。思ったより人が多く、又期待した眺望はガスがかかり見えず残念。

 すぐ横のやすり岩でのロッククライミングも今日はやっておらずそれならばと遅れ気味の予定を挽回すべく山頂は早々に切り上げ下山に入る。登り以上に滑りやすい岩場に注意しながら全員無事山小屋にほぼ予定時間通り到着。今日の走行時間は休憩含め6時間だった。すぐに着替えなどを終え外のベンチでそれぞれが持参したウヰスキー焼酎・山小屋のビール等で酒盛り開始。(16時)

 結構なアルコールとつまみの量でKさんを筆頭に皆さんかなりご機嫌な様子。酒盛り後、17時半富士見平小屋自慢のシカ肉ソーセージの夕食に舌鼓を打ち7時前後に早々と就寝に入る。

二日目

 晴天の5時半、お腹に優しい卵とキノコのおじやとやきもちの朝食をいただき、山小屋を6時今日の目的地金峰山へ出発。今日も着替え等の不要な荷物は山金峰山へ小屋に預かってもらいザックは軽い。

 登山開始、いきなり樹林帯の長いが歩き易い急登を上り、続いて緩やかな下り、右手には富士山チラホラ、白根三山は稜線がくっきり雲海がきれいだ。約1時間後大日小屋を右下に見ながらここからは急登が始まる。急登を上りきるとこれまた巨岩の大日岩に到着。暫くは緩やかな道が続き一休み気分で歩くと金峰さん最長の急登が始まる。急登をあえぎあえぎ登ると急に樹林帯を抜ける、砂払いの頭に到着だ。頂上近くの五丈岩が近くに見えてきた。

 本来ならここから富士山を右に見ながらの絶景の稜線歩きが始まるはずなのだが途中から発生した雲に遮られ右側の眺望はゼロ。かろうじて左の雲が切れており何とか癒される。稜線歩きと言ってもまだまだ頂上までは約150mの高度差の有る岩場登り、疲れた足には結構きつい=写真左=

 ここまで約3時間半、此処からは登りで足を使いすぎたMさんをSさんKさんがフォローし5名は先に頂上を目指す。狭い岩場の登山道を下りの人たちとのすれ違いに注意しながら約1時間五丈岩に到着した。ザックを下ろし目前の山頂に登る。三連休の中日とあって反対側の大弛から登った人たちと合流し山頂は大混雑している。暫くして遅れて到着したMさん達とも合流記念撮影。軽く携行食を取って下山開始。

 KさんHさんは健脚を持て余し先行下山、後続組も先行組に遅れること1時間後拠点の富士見平小屋に到着。預かってもらった荷物と近くの湧き水を調達し、バス乗り場の瑞牆山荘までの心地よい山道を達成感とともに下る。何とか予定時間に瑞牆山荘に到着。バスにて途中癌や疲労に効くという益富温泉で汗を流し韮崎に到着。東京への帰路に就いた。(K


<参加者のひと言>

金峰山には初めて登りましたが、さすがに奥秩父連峰の最高峰で盟主と言われる山とあって山の姿形も素晴らしく、五丈岩の大きさには圧巻させられました。登頂も思った以上にたいへんで、非常に登りがいのある山でした。
(S)

4 K-ey person
1 M-illonaire
2 S-uccess
1 H-appiness
8   ????????
 神無月 寒露 天気 仲間 増富
お陰様で 全てに ありがとう!!!
(Y.H)

日本百名山、二座を踏破する楽しみな山行。
心配した雨も午前中には止みはしたものの濡れた石とぬかるみに足を滑らす。
大小さまざま石に覆われた山道、圧倒される巨大な岩。
苔むす樹林帯の木漏れ日。休むと直ぐに体を冷やす冷たい空気。
普段の山では使わない腕も使っての全身を使った岩場の登坂、片側は切り立っている。
瑞牆山ですでにヘトヘト。翌日金峰山は更に岩が大きく、手がかり足がかりを見つけるのも困難な岩場の連続に腕が脚がブルブルする。
無事に下山出来た事、汗と疲れを洗い流した温泉、互いをいたわってくれる仲間、全てに感謝。
そして懲りずに思う。あ?、楽しかった!!
e-jan

初めての金峰山は思いのほか厳しかった。特に砂払の頭から頂上までの登山道と延々と続く下山はかなりこたえた。瑞牆山は3度目ということもあって懐かしさを覚えながら歩けた。頂上での展望が得られなかったのはちょっぴり残念だったが、2日間を通してかなりのハードな登山を楽しむことができたと思う。
(白毛門)

活字に縁遠い私が戴き物の図書券の活用法に困惑しつつ購入した(1998年刊行)「るるぶ 首都圏からのハイキング」。
そこに掲載の瑞牆山の大ヤスリ岩の威容が気になっては居たものの、当時のタクシーしかないというアクセスの貧弱さが決意を鈍らせていた。従って、私にとって待ち望んだ念願のプランとなった。
新宿駅から隣席で同行のH氏より、韮崎駅からはジャンボタクシーを手配済みの由。バス待ちと時間・料金削減、ストレスフリーに寄与し、初日のクリーンヒッター、功労賞!(個人的にも切符の手配やら、酒肴のご用意やら、細部に亘りありがとうございました。)
早朝迄の雨も韮崎にはなく、南アルプスの稜線を辿り始めると、挑戦意欲は無いのだが、何故か、この山行のテーマ曲を主張するように、「♪甲斐の山々、陽に映えてぇー、我出陣に憂い無しぃー」と武田節の一節が頭を駆け巡り始めた。
歌の調子に合わせて二座を巡り、思ったのは、「もう少し手足が長かったらなー。」
また、山小屋の美味しい食事に、「もう少し味わう時間があればなー」
ま、信玄の隠し湯で全て洗い落とせて、「終わり良ければ全て良し。」
※利用のバスには、風呂に入れなかった人の為にファブリーズのご用意があるそうです。
「♪妻子につつがあらざるやー」
おーっと、メール、メール。
「弁当購入、晩飯は要らないョ。」っと。
(
小室)

滑りながら登った百名山
一泊で百名山を2山登ることが出来,感激。雲が多かったが山道途中からの富士山又雲海の眺めが素晴らしかった。切り立った岩肌を覗くと谷底まで吸い込まれそうな感じでぞっとした。段差のある岩場の登り下りで歩き方が下手なのか今までに無く滑り尻餅をつき痛い思いをした。 吸盤の付いた靴が欲しい。何時ものように夕飯の前の宴会、楽しかったです。ついつい飲みすぎてしまいます。楽しい山登り有難うございます。
TK

コース記録

一日目
新宿発7:00(スーパーあずさ一号)〜韮崎着8:37 韮崎発8:50(ジャンボタクシー)〜瑞牆山荘着9:30
瑞牆山荘出発9:45→富士見平小屋着10:4010:55→桃太郎岩下の沢1120昼食・11:45→瑞牆山頂上着13:2013:30→富士見平小屋着15:30

二日目
富士見平小屋発6:00→大日小屋7:00→大日岩7:40→砂払いの頭9:30→五丈岩着(山頂)9:5010:40→富士見平小屋14:0014:20→瑞牆山荘着15:00
瑞牆山荘発(山梨峡谷交通)15:20→益富温泉着15:4016:50→韮崎着17:50  韮崎駅発18:23(あずさ30号)〜新宿着20:07〜錦糸町着20:26

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