一足早く紅葉を満喫した山旅

白馬乗鞍岳 2437m 2019年9月28日〜29日

白馬乗鞍岳は白馬岳から栂池高原への下山ルート上にあり、白馬大蓮華温泉池から30分程登ったところにある。今回のルートは山中の一軒宿蓮華温泉で前泊して、標高差千メートル余りを登り白馬大池周辺の紅葉を愛で、天狗原の湿原や木道を楽しみ栂池自然園に下る変化に富んだコースである。

千葉から南小谷まで走るあずさ3号に錦糸町から乗車して、新宿からの乗車組を入れて8名で北アルプスに向かう。特急の終点南小谷で乗り換え新潟県の平岩駅で下車、さらに目的地の秘湯蓮華温泉まではバスに乗って1時間余り山中を分け入り、トータル6時間余りの長旅である。

13時半過ぎに漸く蓮華温泉に到着、宿にチェックイン後遅い昼食を取る。近くに蓮華の森自然散策路があるので、そこを目指すが道を間違え、急きょ蓮華温泉に点在する露天風呂の下見に変更した。宿から10〜20分程の所に5つの露天風呂があり、どれも小さいが野趣あふれる趣がある。メンバーの数人が丁度タオル持参していたのでそのまま露天風呂を楽しみ、他は宿に戻り内湯に浸かった。その後、いつものように飲み会になり、生ビールの他、差し入れの赤と白のワインボトル2本があっという間に空いてしまった。

翌日は天候が不安定で雨も覚悟していたが、早朝昨夜の雨は止んで何とか午前中は持ちそうな気配である。宿の前の広場で各自準備運動を済ませ、7時前には出発出来、樹林帯の中をゆっくりと登って行く。周りの木々はすでに所々色づき始め、この先の紅葉も期待が持てそうである。

登山道は良く整備されており、それほど暑くもなく快適な登山が続く。地図上急登になりそうなところがジグザグに道が刻んであり無理なく登ることが出来た。ほぼ登りの連続で、途中休み休み歩き2時間程で天狗の庭に到着、その直前に風が変わり急にザーと雨に降られ慌てて雨具を装着したところであった。

白馬乗鞍岳この先も時たま雨に降られたり日が差したりで不安定な天気が続いたが、遠くの見晴らしは良く、長野方面の戸隠連山やその周辺の山々が良く見渡すことが出来た。その後も樹林帯の中の緩やかな登りが続き、最後の登りかと思われたところを登り切ると、急に視界が開け眼前に素晴らしい景色が広がっていた。ようやく白馬大池に着いた安ど感と山の斜面に広がる色づいた木々の紅葉の美しさに圧倒された気分が交錯した。

予定を変更してここで昼食を取り、食後白馬乗鞍岳に向かった。池に沿って大きな岩ゴロの道を進み対岸辺りから白馬乗鞍岳の緩やかな斜面の、ここもまた大きな岩ゴロの歩きづらい道を登る。登り切ると大きなケルンが聳えていて白馬乗鞍岳山頂の立て札が立っており、取りあえず証拠写真を撮る。実際の山頂はちょっと離れたところにあるようだ。

後は下るだけと楽勝と思いきや、この先にはもっと大きな岩ゴロの道で急な下りのうえ、石が雨に濡れ滑り易く、今回一番の難所であった。やっとの思いで下りきると木道が現れ天狗原に着いた。天狗原は湿原が広がり、池塘が点在しておりその中を木道が通り、下る途中上から見下ろした時、天狗原の素晴らしい景観が広がっていた。この先は樹林帯の中を1時間程下りようやく栂池高原のロープウェイ駅に辿り着いた。ゴンドラリフトに乗り継いで山麓駅まで降りて、栂池の湯で汗を流し16:10の新宿行きの高速バスで帰路に就いた。(S

<参加者のひと言>

もう一度は無理だろうけど、今回歩ききれたのは幸せなことだと思います。
(ムー)

山らしい天気の中、程よい汗をかくことが出来ました。木の母の湯で清め仲間全員と乾杯。最高でした。
(平野

白馬大池のチングルマの草紅葉は素晴らしかった。栂池まで簡単に下れると思っていたのが大間違い。
予想外の悪路でした。天気はまあまあでしたが、温泉と秋の山を堪能した二日間でした。リーダー有難うございます。
(手拍子足拍子)

4つの露天風呂と内湯があり、最も高い所にある「薬師湯」は女性優先黄金の湯(女性入浴中は男性立ち入り禁止)、他は混浴(男性専用?)で結構狭かった。露天風呂は脱衣所もなく、控えめな男性メンバーは大半が内湯で「蓮華温泉」を堪能しました。白馬大池ではチングルマの草紅葉が圧巻で、広々とした景色も素晴らしく大満足でした。
((白毛門)

事前の天気予報から雨降りは覚悟していたのだが、二日間まずまずの天気で、さほど降られずに行動する事ができた。二日目、予定の7時前に弁当を携えて蓮華温泉ロッジを出発。前日の下見コースを辿り、露天風呂を横目に高度を稼ぐとシラビソとツガの濃い緑の中にカバノキの黄色、ナナカマドの赤が際立つ。
天狗の庭までは傾斜もきつく、雨も降り出して雨具着用後は風も強くなり、景色を眺める余裕も失いかけていたが、しばらく進むと傾斜が緩み、潅木帯では上空も明るくなって続くハイマツ帯の切れ間に大きく開けた丘の一面にチングルマの葉の深い緋色、茜色の絨毯が敷き詰められており、さらに進むと白馬大池越しに小蓮華岳の山肌を埋める、写真でしか見たことのない涸沢カールのような赤、黄、緑の紅葉のグラデーションが展望できた。
雨も上がっており、眺めるだけでは立ち去りがたく早めの昼食をいただき、めいめいに周辺を散策。おなかの落ち着いたところで出発し、頂上を目指すのだが、ゴロゴロ岩のどこがテッペンなんだか判らずにとりあえず向かった先のケルンの脇の道標と見間違えそうな杭の裏に乗鞍岳の表示を確認し、無事写真に収めた。
下山での見所は木道の続く湿原の天狗原だ。そこまでは岩ゴロとそこからはヌカルミ付きの岩の連続でやはり容易には下してくれなかったが、栂池自然園からはロープウェイとゴンドラリフトであっと言う間に一跨ぎで「栂の湯」まで運んでくれた。
(ヤマジジイ)

錦糸町、708分あずさ乗車。
南小谷まで約5時間、そこから大糸線で30分、バスに乗り換え小一時間。白馬蓮華温泉ようやく到着。白馬、遠い?!!
移動疲れを癒やしてくれた(?)のは薬師湯。女性優先ながら脱衣場も屋根も無い四角く掘っただけの無防備すぎる露天風呂に開放感と緊張感が混ざった初体験。
翌日の白馬乗鞍はなだらかな登りが続き歩きやすい。高度が増すごとに紅葉した木々が増えてくる。
白馬大池周辺の紅葉は特に美しかった。が、ご褒美のあとには苦しさが待っていた。
そこから後の下りは岩場の連続、手と脚と全身を使ってクタクタ。
いい加減飽きた頃ようやくのロープウェイ乗り場到着。
結果、7時間も要して無事下山。
予期せぬ美しい紅葉を見られて充実した週末となった。
頑張って良く歩きました。
と、心の中で自分を褒めました。

e-jan

1) 大糸線、平岩駅にて、乗ってきた一輌を、見おくりつつシャッターを押す。白馬大池
 ひらいわは ゆびにとどまる 赤とんぼ ]
2)
蓮華温泉の露天風呂に浸り、のんびりと周囲をみやる。
 みかん色 近づくほどに もみじの葉  ]
 ななかまど 露天の湯気に 赤リンゴ ]
3)
天狗の庭、樹木の造形に感じ入り、微気象の急変におどろく。
 突風雨 イタズラ天狗 やはり居た ]
4)
白馬大池=写真左下=水は澄み、水中植物もなく、砂、岩もクリア
 小蓮華は みどり赤黄と きれい過ぎ ]

すばらしい秋の彩りを堪能しました。
さらに、蓮華温泉から栂池高原までのルートも確認でき、実りある初秋でした。
K

コース記録

1日目
新宿7:30(錦糸町7:08)→あずさ3号→11:42南小谷駅12:00→12:22平岩駅12:28→(路線バス)→13:35蓮華温泉→白馬岳蓮華温泉ロッジ宿泊

2日目
宿泊ロッジ6:50→9:00天狗の庭→10:35白馬大池(昼食)11:10→11:50白馬乗鞍岳山頂→12:50天狗原13:00→14:00栂池自然園駅14:20→(ロープウェイ・ゴンドラリフト)→14:45栂池高原駅・栂池の湯(入浴・休憩)栂池高原16:10→(高速バス)→21:40バスタ新宿・解散

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