標高差890 果敢に挑んだ真白き別天地。快晴の大展望に見つけた小さい秋

日向山(1660m) 2014年9月27日(土)

なぜか(?)晴天となった当日。台風16号と17号の合間に、山梨日向山県の日向山への日帰りバスハイクに9名で挑んだ。甲斐駒ケ岳の山麓に位置するこの山は、花崗岩の風化した真っ白な頂上付近に数々の奇岩と雁ヶ原と呼ばれる砂場から成る人気の山である。今回は、竹宇駒ヶ岳神社駐車場から矢立岩登山口〜錦滝〜雁ヶ原〜日向山〜矢立岩登山口〜竹宇駒ヶ岳神社駐車場へのコースをとった。

参加メンバー9名を乗せたO氏ドライバーのマイクロバスは定刻に出発。事前の渋滞チェックでは、首都高速も中央道も空いているようだ。しかも、一日中快晴の天気予報。こんな事もあるのか?と喜びつつも、こういう日にこそ後で落とし穴がありそうな予感を少し感じながらのスタートだ。下準備はOK。多少の時間ロスも高速出口変更可能。日帰り温泉も近場に変更可能。

首都高速に入って、中央道と圏央道付近で事故情報が入って来た。渋滞が始まったようだ。車4〜5台による玉突き事故。渋滞している側道をレッカー車が2台通過。渋滞通過にはかなり時間がかかるようだ。

ロスタイム1時間。談合坂SAで小休止。予定していた韮崎ICの先の須玉ICで下り、田舎道を走りショートカットで国道20号線〜道の駅はくしゅう〜竹宇駒ヶ岳神社駐車場に到着。

35分遅れの到着だ。駐車場にはサントリー白州工場からの見学バスから降りた小学生が説明を受けているようだ。こちらがバスから降りると同時に小学生数十人も移動を始めた。すぐ近くにトイレがある為、もしやと思い冷静を装いつつも足早にトイレに向かう。小学生の後になってしまっては、おもわぬロスタイムだ。奴らは、切れが良くても大人数だ。こっちは、多少切れが悪くても少人数なのだ。

駐車場から足慣らしのつもりで、甲斐駒ケ岳神社、その脇にある黒戸尾根入口になる吊り橋まで行ってみる。本来なら、下山して余裕があったら寄ってみようと考えていたが、遅れついでに寄る事にした。たぶん、下山後は無理だろう。先ほどの小学生との戦いに勝利したおつりの時間もあるのだ。

スタートして15分ぐらいはやや勾配もキツイ。ゆっくり登り、衣類調整。矢立岩登山口までは整備された一般的な登山道だ。新緑の頃は山ツツジが綺麗なようだ。一度林道に出て、すぐにまた林道をショートカットする登山道となる。ほぼ標準時間50分で矢立岩登山口到着。

登山道には、ドングリの実や山栗が落ちていて、紅葉し始めた木々もちらほら。小さな秋を見つけ、いよいよ山も紅葉の季節へと向かっているようだ。
 
 ここから錦滝までは、ほぼ平坦な道となる。途中、甲斐駒ケ岳や鳳凰三山が見えるビュースポットもある。特に今日は快晴。甲斐駒ケ岳の頂上までもが良く見える。滝の音が次第に近づき、40分で東屋に到着。すぐ脇には錦滝がある。ここでしっかり休憩を取り、いざ急登へチャレンジだ。昼飯時間も過ぎていたが、ここでしっかり食べてはいられない。

東屋の前には、日向山ハイキングコースの看板が能天気にお出迎えしてくれているが、ハイキングコースとは名ばかりの厄介物だ。ロープ、鎖場、垂直に近い40段のハシゴ。一気に350mは上がるだろう。ガイドブックには下りには適さないと書いてある。

いざ勝負。最初の30分は急登だ。大変ではあるが、登りきった先には別天地の入口、砂場の壁が待っている。

やや時間はかかったものの、どうにか雁ヶ原の真白き別天地に来た時には歓声があがる。だが、これからがまた大変だ。なにせ、砂場の壁を上がるのだ。三歩進んで二歩さがるという歌があるが、油断すると歌の歌詞通りになりそうだ。最後の力を振り絞り、雁ヶ原の中腹で遅い昼飯となった。多少、到着のバラツキはあったものの、みんな良く頑張ったねとねぎらいたい気持ちだ。S女史からの煮卵がご褒美に配られる。美味い。

ラスト5分で日向山の頂上に到着。あまり長居は出来なかったが、西側に甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、富士山が雲ひとつかかる事無く、大展望を晒す。東側にはこれまた八ヶ岳の全容が大パノラマとなって映し出されている。

ご褒美でお腹も胸もいっぱいになったので、下山開始だ。

順調に下山しても、帰りの日帰り温泉は無理だろう。登りで脚に相当負担がかかっている事だろうから、焦らず急がず下って行く事にする。なにせ、890m下らなければいけないのだ。下りルートは、整備された登山道だ。

途中、三角点の分岐、雨量計を過ぎ、10分割された道標を横目に見ながら矢立岩登山口まで戻って来た。残すは、駒ヶ岳神社駐車場までの40分の下りだ。慎重に下りながら、イイ山だったと振り返り駐車場到着。

待ちくたびれた(?)ドライバーO氏が売店の女主人と話しをしていた。売店横の自販機で缶ビールを買って回し飲み。これが美味い。それを見ていた女主人が漬物や煮物のサービス。この女主人、ブログでも評判が良く、店内には有名人や芸能人とのツーショット写真やサインが多数飾られている。その女主人から、御嶽山噴火のニュースを聞いた。一同唖然。昨年登って、まだ記憶に新しい山だ。

バスに乗り込み、道の駅はくしゅうでお買い物。勿論、アルコール。バス車内は、いつもよりハイテンション?な感じ。たぶん、達成感や満足感の表れか。

帰りの高速道路は以外にも空いていて、ストレス無く帰京出来ました。会計役の北山さん、最後尾で何かと助けて頂いた斎藤さん、ありがとうございました。おかげさまで、良い山行となりました。(K

コース記録

中央道須玉インター出口〜10時35分竹宇駒ヶ岳神社駐車場10時55分〜11時55分矢立岩登山口〜12時40分東屋12時55〜14時10分雁ヶ原14時35〜14時40分日向山頂上14時50分〜15時50分矢立岩登山口16時00分〜16時50分駒ヶ岳神社駐車場17時10分発〜須玉インターチェンジ入口〜20時35分木場出口。


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