梅雨の谷間に乾徳山でクサリ体験
乾徳山 2031m 2010年7月10日(土)
岩場で人気の乾徳山の山頂に一人の欠員もなく、全員無事に立った。しかもクサリ場を完全制覇しての快挙だ。
今回の山行はもともとは金峰山。種々の事情から乾徳山に変更になったが、乾徳山はクサリ場があり濡れていると危険であること、この時期は雨が降ることも予想されることなどから、別の山の計画書も事前準備していた。幸い、前日夜のNHK天気予報では山梨地方は朝から晴れマーク、当日朝出発時点でも快晴であった為、予定通り乾徳山に登ることにした。尚、金峰山は昨年度も当初計画に入っていたが、瑞牆山に変更になっており当会では鬼門の山となりそうだ。
当会の専属(?)運転手であるジーエル観光の岡田さんが体調不良のため、アモーレ交通の鈴木さん(女性)に変更となり、定刻に清澄白河を出発。中央道を勝沼ICで降り、道の駅「まきおか」で最後のトイレ休憩をとった。今朝取立ての野菜が直売されており、早速買い込むメンバーも。購入した野菜は店側で保管してもらい帰りに引き取ることに。大平牧場までの道路は道幅が狭く、カーブもきつい(曲がりきれずに切り返す場面も)など、マイクロバスでは大変だったようだ。でも、おかげで500mちょっと標高を稼げて日帰り山行が可能となった。牧場の駐車場で出発前のストレッチをしていると、いつの間にか管理人のおばあさんが料金徴収のため現れた。下見のときと同様、そのタイミングの良さには脱帽させられる。
予定より20分送れで駐車場を出発。しばらく車道歩き、小さな案内板で車道をショートカット。再び車道に出ると乾徳山登山口の大きな案内板があり、ここから登山道に入る。徐々に傾斜をまし、道満尾根に出ると富士山の姿も。時おり風が抜ける気持ちの良い尾根を進むと、見晴しの良い草原に出た。国師ヶ原からのルートとの合流地点の扇平で、月見岩がある。早速、岩の天辺に登るメンバーたち。その数5、6人。これに気づいた鹿の群れ(4頭)が徐々に近づいてくる。鹿達もこの奇妙な生き物に興味を抱いたのだろうか…
思わぬ鹿との遭遇を楽しんだ後、いよいよ岩場のある山頂部だ。ストックをしまい、最初の危険な岩場。大きな岩を左側から回り込み、岩と岩のすき間をハシゴで降りる。岩を巻いて進むとき、左側は崖っぷちで景色は特別(ここが一番恐かった)。次に最初のクサリ場。少し緊張したが連続して続く2箇所のクサリを難なく通過。すれ違った下山者に山頂の込み具合を確認、多少の混雑ありとのことだったので、頂上手前の見晴しのよい場所で昼食。荷物を軽くし(体は重くなった?)、気合を入れた後、頂上直下のクサリ場へ。25mのクサリ場は迂回ルートが用意されているものの、全員がクサリ場に挑戦してしまった。クサリ場の下部は足場の確保が難しく、クサリに頼っての登りとなるのでなかなか取り付けない人もいると聞いていたが、あっさり登り始めたのにはビックリ、しかも殆んど自力で登ってしまった=写真=。頂上で互いにエールを交換、山座同定を楽しんだ。あいにく富士山はかすみ、南アルプスは雲の中だったが、五丈岩の金峰山を直ぐに確認、そこから右に国師ヶ岳、甲武信ヶ岳なども確認できた。
下山の迂回ルートはいきなり鉄ハシゴ、クサリが連続。その後、ガレ場の急下降が続き、国師ヶ原に着くまでに2度も転倒した人もいたようだ。迂回ルートの途中でも3回ほど鹿に遭遇。かなりの鹿が生息しているものと思われる。国師ヶ原から少し登り返し、道満尾根の下部に出て登ってきたルートを下山。駐車場には予定より40分遅れで到着。
再び、バスで道の駅「まきおか」に立ち寄り、預けておいた野菜類を回収。窪平温泉「花かげの湯」で汗を流し、生ビールで喉の乾きを潤おそうとしたが、食堂が17時閉店なので、やむなく350円の缶ビール(高い!)で乾杯。その後、バスの中で一升ビンのワイン(大槻さん差し入れ)や日本酒(2本)で盛り上がっていたら、中央道で慣例の渋滞が発生しており、帰京は22時過ぎとなってしまった。みなさんお疲れさまでした。(S)
コース記録
清澄白河6:30=(首都高・中央道)=勝沼IC==9:35大平牧場駐車場9:50⇒⇒11:15扇平11:25⇒⇒12:25頂上下(昼食)12:50⇒⇒13:10乾徳山13:25⇒⇒15:15国師ヶ原⇒⇒16:10大平牧場駐車場16:15==17:0花かげの湯18:10==22:10清澄白河