強風に耐え、真白き富士の嶺仰ぐ
金冠山 640m 小達磨山 791m 2009年2月22日 快晴
寒くなったり暖かくなったりの三寒四温の気候が続くが、山行当日のこの日は東京でも水銀計が15度近くまで上がるポカポカ陽気。12人を乗せたバスは定刻の6時半、一路、西伊豆の金冠山と達磨山を目指して、清澄白河を出発した。東名高速に出て、修善寺有料道路を経由し、登山口にあたる達磨山キャンプ場レストハウスに到着。しかし、車を降り立ってみると、海から上がってくる風だろうか、強風が吹き荒れているのに驚かされる。
ほぼ予定通りの9時45分、レストハウス脇の登山道に取り付く。すぐに気持ちのよい広い芝生の道に出る。石っころがほとんどない、とても歩きやすい幅広い芝生道がしばらく続く。両脇の樹林が途切れるあたり、右側に目を転じると、大きな富士山がどっしりとした裾野を広げて鎮座している。頂上から五合目ほどまで、雪で覆われ、澄み切った大気の中で凛とした雄姿を見せてくれる。
達磨山に行く分岐を通り過ぎると、前方に二つの電波中継塔がある金冠山の頂上を望むことができる。やや急坂のまっすぐな道をひたすら上がっていくと、ほどなく金冠山の頂上だ。先ほどから吹いていた強風は、さらにひときわ強まり、足場の悪いところでは、バランスをとるのが大変なほどだ。それでも、頂上に上がるとすぐに、富士の大きな嶺がドーンと正面に見えるのは、何とも素晴らしい。思わず歓声が上がり、やはり冬の富士山に感動だ。
記念撮影をし、はるか向こうの戸田湾に浮かぶ漁船や入り江の風景を遠望し、下山することにする。達磨山への分岐までの道を折り返し、さらに達磨山への稜線を進む。時々、後ろを振り返ると富士の嶺や戸田湾が見え隠れするが、樹林がないところでは、突風が襲い掛かかってくる。皆、帽子を飛ばされないように、スカーフやタオルで帽子をおさえるようにほっかぶりし=写真=、一路、達磨山を目指す。アセビの林を通り過ぎ、木の階段がつけられている急登を上がると、小達磨山の標識が出てきた。山頂とはいえ、尾根上の通過点のようなポイントだが、ここまでの急登が少ししんどい。
小達磨山を過ぎてしばらく行くと、目の前に西伊豆スカイラインが走り、その向こうに達磨山のピークが見える。しかし、まさに吹きさらっし状態。周辺の笹薮の揺れからみても、かなりの風が吹き荒れていることがわかる。ここまできて残念ではあるが、今日は金冠山からの富士の眺望に満足して、引き返すことにする。途中、風のない樹林帯の中で、お昼をとり、あとは戸田峠で待っていてくれるバスに戻った。歩き始めてから2時間半ちょっとだが、無理して強風の中での山行はあきらめ、修善寺の梅林に向かうことにした。
修善寺梅林は戸田峠からバスで40分ほど。駐車場にはすでにたくさんの大型観光バスがあり、梅林の中も結構な人でにぎわいを見せていた。肝心の梅は、少し盛りを過ぎたのだろうか。今年の開花は例年よりも早いに違いない。東の梅林、西の梅林と巡り、紅梅、白梅の梅の林の中をゆっくり散策し、春の息吹を感じ取った。帰路は、清水町卸団地内にある魚河岸「丸天」に立ち寄り、ボリュームある海の幸いっぱいの地元ならではの味を堪能し、帰京した。(G)
コース記録
6:30清澄白河から箱崎JCTに入り首都高経由、東名高速。沼津ICをおりて三島方面へ。R136号線に入り、修善寺有料道路で修善寺に出て、戸田峠方向に右折。県道18号線を西へ。達磨山キャンプ場のレストハウスで全員下車。
レストハウス/歩き始め9:45⇒⇒達磨山分岐⇒⇒10:25金冠山⇒⇒戸田峠⇒⇒小達磨山⇒⇒達磨山への途中、引き返し。途中昼食(11:40〜12:00)⇒⇒小達磨山⇒⇒12:25戸田峠(バスに乗車)==修善寺梅林⇒⇒13:45修善寺温泉の外湯・筥湯14:35==15:45清水町卸団地・丸天==20:20清澄白河