秘湯でゆったりと身体を癒す高層湿原―大自然満喫する山旅
鬼怒沼湿原 標高2039m 2014年6月21日〜22日
標高2039mにある鬼怒沼湿原は日本有数の高層湿原です。6月は梅雨の時期でもあり雪解け水が登山道を降って流れるので足元は悪いのですが、急坂を登りきって眼前に現れる湿原を見た時の感動は、まさに登った人にしかわからない何物にも代えがたい感動です。
鬼怒沼湿原参加予定の総勢17名(女性11名男性6名)は1人も欠けることもなく、9:31鬼怒川温泉駅に到着した。改札口を出ると目ざとく白タクの運転手から声をかけられ、バスと同じ料金(実際は40円安かった)で途中観光地に立ち寄りながらゆくのでどうか、という話があり検討の結果乗ることにした。
2台のワゴン車に分乗し目的の女夫淵(めおとぶち)温泉を目指した。川治ダムサイトを見学、蛇王の滝で滝見のコーヒータイム、瀬戸合峡を車から降りて散策と会員からはとても好評で「得した気分」という声も聞かれた。予定より少し早目の11:45に女夫淵駐車場に到着した。
各自準備体操を済ませ、思ったほど天候も悪くなく日の射す中、鬼怒川の渓流沿いの道を進む。最初の取り付きまで急登して下ると、絹姫橋と名付けられた吊り橋を渡る。そのあと川沿いに緩やかに登って行く、日光沢温泉まで1時間40分程の奥鬼怒自然研究路を、途中昼食を取りながら2時間30分程かけのんびり歩き2:30にようやく本日の宿日光沢温泉に到着した。
まだ時間も早いので、ゆっくり温泉に入って、その後部屋で酒宴を始める。女性陣も揃い盛り上がったところで、なんと浪漫会の数名の女性(自称からだに自信がある)が混浴の露天風呂に突入したという何とも驚きの報告があった。そこに居合わせた男性はさぞびっくりしたことでしょう。早め夕食のあと酒宴の続きの予定であったが人も集まらず、7時過ぎにははや就寝となった。
翌日は早朝から天気は雨模様、小雨が断続的に降り続いていたが、雨天の中の決行を判断をし7時に宿を出発した。全員雨具の完全装備で準備体操もそこそこに、宿の玄関左手の渡り廊下をくぐり登山道を歩き始める。すぐ上流で水量豊かな鬼怒川を対岸に渡り、暫く山の斜面を登り50分程でオロオソロシの滝展望台に着く。はるか対岸にささやかな滝の流れが望まれしばし休息をとる。登山道には水が溜まり足元も悪く、さらに急登が続きしばらくは我慢の登山である。30分程で緩やかな登りの樹林帯になり、所々残雪も見られた。雨脚も弱まり、もくもく歩き続けることしばしやがて前方が開け、鬼怒沼湿原に到着した。
小雨にも関わらず展望は良く、周囲の山の眺望はないが、ほぼ湿原の全体が見渡せた。まことに別天地の感で、雨の中の山行の苦も吹き飛ぶ思いであった。湿原には大小60ほどの池塘が散らばり、コイワカガミ、チングルマ、ワタスゲなどの高山植物が見られた。木道の端までゆっくり散策し別天地でのひと時を心ゆくまで楽しんで往路を戻った。足元が悪く、急な下りもありかなり大変であったが、予定の12時半を少しオーバーしてなんとか日光沢温泉に辿り着いた。
1時間で入浴休憩昼食を済ませ時には雨も上がり、13:30に最終バスに間に合うよう出発した。初日に歩いた道を引き返し、無事バスに乗車でき、鬼怒川温泉駅から予定の特急で帰路についた。電車の中では大いにもりあがり周りの乗客からはシンシュクをかったようだ。(H.S)
コース記録
1日目
浅草駅7:10−9:31鬼怒川温泉駅9:45−白タク−途中川治ダム・蛇王の滝・瀬戸合峡見学−11:45夫婦渕温泉駐車場12:00→途中昼食→14:30日光沢温泉
2日目
日光沢温泉7:00→7:50オロオソロシの滝展望台8:00→9:50鬼怒沼湿原→散策→10:10→12:35日光沢温泉13:30→15:10夫婦渕温泉駐車場15:25―路線バス−17:00鬼怒川温泉駅17:15−特急−19:15浅草駅