ニッコウキスゲが満開の霧降高原ハイキング
丸山 1689m 2009年7月11日(土)
日光連山の東に連なる赤薙山のなだらかな東斜面は霧降高原と呼ばれている。その名前の通り霧がたちこめやすい。我々が訪れた初夏の一日も、山の上は途切れることなく霧が流れ、遠くの視界はあまりきかなかった。しかし、リフトの斜面一面に広がるニッコウキスゲの大群落は、まるで別世界のように素晴らしく、キスゲの絨毯さながらだ。
午前6時30分、いつものように我々を乗せたバスは首都高・箱崎から入り、東北道を北上した。この日の参加者は、3人のゲストを含めて16人。ゲストには3歳の「こうたろう君」もいて、終日、皆の人気を独占した。3歳ながら、約3時間の行程をしっかりと歩き通し、そのほほえましい振る舞いに笑いが絶えなかった。なごやかな、楽しい山行の「主役」となった。
リフトは3つあるが、ふたつのリフトは使わず、3つ目のリフト乗り場まで歩いて上がった。えぐられた山道は歩きにくかったが、最後のリフト乗り場に着くと、周囲はニッコウキスゲの群落だ。斜面を駆け上がるように遠くまでニッコウキスゲが咲き乱れ、そのニッコウキスゲの絨毯のすぐ上を、リフトで上がった。満開のニッコウキスゲを足元に見ながら上がっていくリフトの乗り心地はとても気分がいい。時期もよいと見えて、リフトを降りてすぐのキスゲ平には観光客が次から次へと訪れていた=写真=。
我々は、キスゲ平から丸山、八平が原の周回ハイキングコースへと向かう。霧がたちこめ、周囲の山並みは見えないが、クマザサの中の整備された木道を進む。ごろごろした石ころの急坂を過ぎると、やがて丸山だ。少し早いがお昼を取り、下山にかかる。丸山から霧降高原のリフト乗り場まではおよそ1時間半の道のりだ。ルートははっきりしているが、かなりの急下降。しかも木の根っこや石がぬれていて滑りやすい。途中の開けた八平が原で休憩を取り、さらに樹林帯の中に入っていく。ブナやカエデがあちこちに見え、紅葉の頃の素晴らしい風景を想像させてくれる。やがて、観光客の何人かとすれ違うようになると、登山口のリフト乗り場に出た。
朝のバスの流れがよく、その後も順調に歩き、予定していた時間よりもだいぶ早かったため、待ち受けるバスに乗車した後、大笹牧場へと向かった。道の両側には牧草地が広がり、牛が草を食む光景を見られた。大笹牧場のレストハウスでアイスクリームや牛乳を味わった後、「大江戸温泉物語霧降高原」(旧・メルモンテ日光霧降)に立ち寄り汗を流し、さらに霧降の滝近くの瀟洒な作りの「山のレストラン明治の館」を訪れ、思い思いに喫茶や軽食を堪能した。ニッコウキスゲの大群落で幕を開けた今回の山旅は、山歩きのほかにもイベント尽くしで、初夏の高原バス旅行としては最高だった。(G)
コース記録
箱崎JCT6:30→日光IC→9:20霧降高原第3駐車場→10:00キスゲ平→10:40丸山(昼食)11:15→八平が原→12:50霧降高原第3駐車場→13:15大笹牧場13:40→14:10大江戸温泉物語霧降高原15:20→15:30山のレストラン明治の館16:10→日光IC→19:00ごろ都内