しっかり山登り!急登にめげず平標を登る
平標山 1984m 2016年9月10日
深田久弥の「日本百名山」の谷川岳の項に平標山について何か書かれているかと思いページをめくってみたが何の記載も無い。周辺の地図にも名前もない。考えてみると当然かもしれない。特に目を引く特徴もなく、谷川岳からの嶺々の一つのピークにすぎない。しかし、山に行くことが非日常性の中に身を置くことなら、この山は打って付けだ。なにしろ、スタートからすぐの急登で登ること以外の事は何処かに消えてしまう。そんな平標山に総勢10名で行った訳だが、はたしてどのようになったか?
雨天を避けるため日帰り、自由席の計画を立てた。特に問題なく、三々五々列車に乗り集合した。車中ザックを抱えている人がかなりいて、我々と同じ所に行くのかと思ったが一つ手前の上毛高原で皆降りてしまった。(下田さんの話では谷川岳や尾瀬に行くのではないかとの事)越後湯沢でのバスの乗り換えもスムーズにでき無事着席できた。
定刻通り平標登山口に到着。駐車場にはすでにたくさんの車が来ていた。各々準備を整え、まずは鉄塔までの一時間の急登を登る。(ちなみに標高差は400M)
天気もよく、気温も越後湯沢到着時で19C。コンディションは良好だ。階段、苔の付いた岩、ロープのある急坂の連続する道を上がってゆく。冗談を言う余裕もなく、荒い息使いだけが聞こえてくる。15分も過ぎると汗が滴り落ちる。樹林帯の中をひたすら登ってゆく。45分ほど頑張って登っていくと徐々に展望が開けてきた。さすがに谷川周辺は山深い。雄大な景色が疲れを癒してくれた。坂をもうひと登りすると鉄塔に到着した。
小休止の後、松手山をめざす。ここからは素晴らしい尾根道が広がる。連嶺を眺めながら高度を上げていく。平標山や苗場山も見える。40分ほど歩き松手山に到着。(鉄塔〜松手山は標高差200M)
松手山からしばらくは比較的緩やかな尾根歩き。20分ほど歩くと一の肩までの急登が現れる。ここの高度感はなかなかだ。切れ落ちた谷と目の前の坂道のコントラストがより一層際立たせる。かなり疲れもでているようなので、一の肩を超えた所で昼食をとる事にした。昼に近くになるにつれて、日本海側から白い霧が登ってくる。西側の展望は望めない。しかし、東側の視界は確保されている。いつもの通り和気藹々昼食をとる。伊賀さんが皆に惣菜を振舞ってくれた。
昼食休憩で英気を回復し頂上に向かう。20分程で到着した。(松手山〜頂上 標高差400M)ゆっくり景色を堪能した。下田さんが上州の山を解説していた。霧が晴れたら仙ノ倉からの稜線を撮影しようとカメラを固定し待機していた人もいたが、我々がいた間はそのチャンスは訪れなかった。
いよいよ下山にかかる。時間は13時。順調にいけばバスの時間には十分間に合う。しかし、二ヶ所の急な下り、特に鉄塔下を考えるとそれほど余裕はないように思われた。歩き易そうなところは気持ちペースを上げたが、斉藤さんに少し速いと怒られてしまった。いつもは下りでそれほど発汗しないのに、皆、かなり汗をかいている。時々でまめに水分補給をした。
なんとか、鉄塔までたどり着いた。10分休憩の後、最後の下りを降りる。思ったより長くは感じたが、今回のメンバーのレベルに支えられて無事登山口に着くことができた。
途中、「街道の湯」で汗を流し、野外で缶ビールで乾杯した。湯沢駅で始発電車を待ち乗車。車中で解散し帰路に着いた。(I)
コース記録
8:06越後湯沢8:20(バス)8:54平標山登山口9:05〜10:50松手山11:00〜11:55一の肩(昼食)12:20〜12:40平標山13:00〜14:05松手山14:10〜15:20平標山登山口(バス)15:55〜16:10道の駅みつまた(街道の湯)17:31〜17:52越後湯沢19:13
番外編 下山後の感想(本人の許可はもらっていません。)
「歩きたりなかったですか?」(筆者)
「十分です。おつりをあげたいくらい」(木崎さん)
「明日は筋肉痛になりそう。」(北山さん)
「口かな?」(加藤誠さん)
「キツイ山に登ったほうが後の喜びが大きい」(加藤孝さん)