室堂平からの360度の展望に感動、目指す剱岳は霧の中
別山 2880m 2024年7月18日(木)~20日(土)
8:11北陸新幹線かがやき505号に乗車する為、参加者の内7人が東京駅のホームに集合、残り2名は上野駅からの乗車で総勢9人での山行である。今回は、立山・黒部アルペンルートを富山県側から登り室堂を往復するルートを選んだ。富山まで約2時間余りで到着、そこから富山電鉄で一時間かけて立山町へ、ケーブルカーと高速バスを乗り継いで午後2時過ぎに漸く2450mの室堂に到着。
初日は天気に恵まれ室堂周囲の山々が、正面から立山の雄山、大汝山、富士ノ折立を初めとして真砂岳、別山、大日岳、浄土山と雄大な山々がぐるっと取り囲んでいるのが見渡せた。名水百選の立山玉殿の湧水で喉を潤し、今宵の宿雷鳥荘へ向かった。観光客がゾロゾロ歩く中みくりが池の脇を通って、周りの景色に一喜一憂しながら1時間半ほどかけて雷鳥荘に到着。ゆっくり温泉に浸かった後はお楽しみの反省会で盛り上がった。山小屋とは思えない程の設備とサービスに満足して、一夜を送った。
2日目は天気があまり良く無い。午後からは雨天になりそうなので予定より早めに出発。雷鳥荘から雷鳥沢に向かって一気に下るのだが、石の階段状の登山道が延々と続く。帰りはこれが地獄の石段となり大変な思いをすることになる。途中雷鳥沢キャンプ場を通り抜け沢まで下る。今度は沢を渡り目の前の急な斜面の雷鳥坂を剣御前小舎目指して登る。途中先発組と二手に分かれて登ることになるが、先発組が剣御前小舎に着くころには、山が霧に覆われて風も強く、別山に行っても何も見ることが出来ないので行くのは取りやめ、小屋で小休止をして直ぐに下山した。
下山途中後発組と合流して雷鳥荘に向かった。なんとか無事地獄の階段を乗り切って全員無事に雷鳥荘到着して、暫く体力の回復を待って休息。昼食の弁当を食べて英気を養い、今度は重い荷物を担いで室堂のバス停に向かった。約1時間で室堂に着き15:00発の高原バスに間に合い、弥陀ヶ原で下車、国民宿舎天望立山荘に宿泊した。この日期待していた剣岳の全容を見ることが出来ず残念であった。(剱岳は初日に電車とバスの車窓から見ることはできたが)
3日目は朝から土砂降りの雨、朝食後雨の止むのを待って予定の弥陀ヶ原散策に出かけることにして、ロビーで2時間ぐらい待機。やがて雨は小ぶりとなり、周辺は霧に覆われたがその霧もやがてなくなり、薄日も射すようになってきた。10時20分過ぎに宿を出発、弥陀ヶ原散策に出かけた。ここで事件が発覚、メンバーの一人が他の宿泊客の靴と間違えて履いてきてしまって宿では大騒ぎ。しかし本多さんの機転もあって大事に至らずに済んだ。
そんなこともあったが、大湿原の中の散策をおおいに楽しんだ。期待していた高山植物はほとんど見ることが出来ず、わずかにニッコウキスゲが咲いていた。頭上にはわずかながら青空も広がり、今朝方の土砂降りの雨も嘘のように静まり返って風も穏やかに吹き抜け、気持ちの良い汗をかいた。
宿に戻り昼食を済ませて13:55の高原バスで美女平へ、ケーブルカーに乗り継ぎ富山電鉄で富山駅までスムーズに移動できた。富山駅では名物の白エビを食し満足して18:17の北陸新幹線かがやきで東京に向かった。(S)
<参加者のひと言>
★北陸地方はまだ梅雨明け前の不安定な天候が続くなか、別山をめざし剱御前小屋まで登りましたが、あたり一面ガスに覆われ剱岳の姿は影も形もなく、また強風で寒くなってきたこともあり、別山登頂を諦め早々に下山となりました。剱岳の雄姿を拝めなかったのは残念でしたが、室堂からの立山や大日岳の山並みは素晴らしかった。宿泊した小屋は共に食事もおいしく、お風呂も広々としていて、また訪れたいと思いました。晴れマークない中、急な降雨などもあり、リーダの方は大変だったと思われます。斎藤さん、お疲れさまでした。
(白毛門)
★酷暑の東京を脱け出し、初めての北アルプス立山で、極上の冷涼感たっぷり、温泉付きの旅情を味わい尽くす贅沢な3日間を過ごしました。独りではとても成し得ない、緻密な立案、計画、実施に感謝いたします。ありがとうございました。
初日、JR富山駅からは電車、ケーブルカー、バスと乗り継ぎ、徐々に増す高度に期待も高まり、カメラを起動。室堂平から宿泊所雷鳥荘までのこれぞ北アルプスの高原という雪渓とお花畑の装いには、カメラも本格稼働開始。宿までの遊歩道のコースタイムに倍以上の時間を掛けたゆったりした歩みのなか、イワイチョウ、ミヤマキンバイ、チングルマなどの高山植物の撮影に勤しむ。
雷鳥荘手前の地獄谷から吹き上げる火山ガスの刺激臭に迎えられ、さっそく白濁の湯に浸り、温泉気分を満喫。美味しい夕食後は個室での滞在で、温泉旅館と遜色ない待遇に感謝だ。
弁当を携えての二日目の別山登頂計画は、私自身コースを甘く見ていたこともあり、思いの外、時間を要し、天気の悪化でガスに被われて剣岳の眺望が期待できないことと寒さのため、結局、手前の剣御前小舎までで残念ながら引き返すことになり、簡単に鼻をへし折られてしまった。雷鳥荘から俯瞰するそのコース全貌を登山行動の前にじっくりと見たつもりだったのだが、もう少し敬意と相当の準備と覚悟を持って当たるべきだったと反省。
しかし、下山途中の遥かな連山の山容風景と辺り一面の花々には充分慰められ、同行者の知識から、ハクサンイチゲ、イワイチョウ、コバイケイソウなどの幾種類かの花の名前を諳じられるようになった。
沢を徒渉し、雷鳥平から雷鳥荘に帰還し、いま着た道を振り返ると、あらためてその雄大さを感じた。持ち帰った弁当の大きなお握りを完食した際には、何故か安堵感とわずかな達成感も覚えた。
弥陀ケ原に移動しての3日目は昨日までよくぞ堪えてくれたという天気が一変し、早朝からどしゃ降り。その後の天候の回復に期待して過ごす。
リーダーイチオシの国民宿舎立山荘の美味しさ満点の朝食後、チェックアウトも済んでロビーで佇んでいると、愛想のいい管理者が『まもなく、好天に向かいそうですよ』との朗報をもたらしてくれた。
結果、思惑通りの時間帯にしっとりした霧とわずかなそよ風のなか、弥陀ケ原湿原の木道散策を楽しむことができた。
3日間の山行に初日と最終日はゆったり、中日にガッツリ登山の緩急ちりばめた計画を盛り込んでいただき、楽しんで消化させていただきました。
富山駅でもお土産購入、地場名産の夕食にと最後の締め括りまで時間の緻密な計画、ありがとうございました。
(ヤマジジイ)
★山神様は居ました。
室堂から木の橋を渡り登り始め直ぐ皆さんについて歩けず、休憩を沢山取りながら、リーダーについて頂き登りました。後30分くらいで御前小屋と言う所で先発隊が下山してきました。御前小屋は霧で前が見えず、気温も下がりとても別山には登れないとの事。
私は自分を恥じました。神様は私の生活を見ていたんだ、そんな容易く登れる山じゃ無いんだと。言われた思いでした。
山では雷鳥、オコジヨが見られてラッキーでした。 リーダー、皆さん楽しかったです。
(Mk)
★別山は私史上初めての高山への挑戦でした。
新幹線で出発する時にはルンルン気分でしたが、いよいよとなると、心密かに雨を期待して逃げ腰の自分がいました。
ここまで来て挑戦しないのは女の恥?と意を決し出発。
何度か後ろ向きになったけれど「諦めない、諦めない」と自分に言い聞かせ、♪ファイト! 戦う君の歌を~ と小さく口ずさみながら、何とか剣御前小屋に到着。
悪天候のために、剱岳も見られず、頂上登頂は中止となり直ぐに下山。残念でしたが、頑張りを褒めて頂いたり、心は達成感で満ちていました。心残りは写真を一枚撮りたかった。
今回皆さんと一緒に過ごした行動の全てが、楽しく感動的でした!
きめ細やかな心配りの斎藤リーダー始め、お世話になった参加者の皆さん、ありがとうございました。
(とむちゃん)
★出発の前々日、不覚にも部屋で熱中症になり、めまいと嘔吐でダウン。食事も取れず参加を断念かと思っていました。翌日点滴を施してもらい当日なんとか回復し、無事に参加の運びとなりました。
梅雨明けとなった猛暑日に、まるで別世界の高原バスに揺られて、移り変わりゆく景色の素晴らしさには歓声の挙げっぱなし。青空と輝く雲、雪渓を抱いた山並にすっかり心を奪われました。
室堂では神々しい立山を眼前にして、浄土山から別山まで縦走した11年前に思いをめぐらし、感慨もひとしおでした。
またここまで来れて本当に良かったー。浪漫会に皆さんに大感謝だわ。室堂、弥陀ヶ原にすっかり心洗われて帰宅しました。
改めてリーダーの斉ちゃん、素晴らしき仲間の皆さま、ありがとうございました。温泉もいい、お食事もホント美味しかったね。
(T)
★立山・室堂平に参加出来、本当にありがとうございました。
今回の山行は晴天とはいかなかったが、スケジュール通り山登り出来ました。2日目の剣御前小屋に挑戦して達成した時の最高の感激でした。その後別山に行く予定でしたがガスってたので断念して下山しました。初日の宿雷鳥壮と2日目の国民宿舎天望立山壮がとっても良い宿で楽しかったです。お天気良い時もう一度挑戦したいです
参加の皆さん斎藤リーダー本当に良き時間をありがとうございました。
(タダミツ)
★夏山のリーダーさん大変感謝しています。交通手段:宿泊手配ありがとうございます。今年も夏山に参加出来た事だけで充分楽しかったです。
(S.A)
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コース記録
1日目:東京8:11-北陸新幹線かがやき505号-10:25富山駅10:50-電鉄富山立山線-11:55立山駅(昼食)12:40-ケーブルカーと高原バスを乗り継ぎ―14:10室堂到着→15:40着雷鳥荘(宿白)
2日目:雷鳥荘7:30→10:00剣御前小屋10:10下山→13:10雷鳥荘(昼食・休息)14:00→14:50室堂15:00→高原バス→15:15阿弥陀ヶ原→15:20国民宿舎天望立山荘(宿泊)
3日目:9:00チェックアウト→阿弥陀ヶ原湿原散策出発10:25→11:55天望立山荘(昼食)13:55阿弥陀ヶ原→高原バスとケーブルを乗り継いで→14:47立山15:00電鉄富山立山線―15:55富山駅(夕食)北陸新幹線かがやき514→20:23東京駅